ザ・ブラックカンパニー
これは、久しぶりに面白いと感じました。
個人的に小説は、あまり読む機会が少ないです。
でも、ふらっと本屋に立ち寄った時に
表紙のデザインに惹かれました。
そのデザインは、
残酷性やブラック感をユーモアセンスが溢れるようなタッチで描かれていました。
気づいたら手にとって
数十ページを読み進んでいました。
こういう形で購入するのは珍しいです。
なぜか理由は分かりませんが、
頭のなかに文字がスッと入っていくような
感覚を味わいました。
自分にとって相性がよかった本なのかもしれません。これをきっかけに、この作者の本を横展開的に探してみたいとおもいますね。
ネタバレ注意です。
観点は、
主人公目線で進んでいきます。
シンプルな物言いなので、
サクサク読み進んでいくことが可能です。
全体のページの分量は多いですが
それもあいまってか展開がもの凄く速く感じます。
スピード感がありますね。
また、ブラック企業の社長の選ぶ単語や
フレーズが秀逸です。ほんとに良く出来ている。
社長の人選が、なぜ、彼らを選んだのか、最後にはわかるようになってます。読み進んでいくうちにわかります。
やはり、この本の良さは
ブラック企業を、単なる決めつけだけで
描いていないというとこです。
ブラック企業の裏側も描写したところが
この本の意義なのかもしれませんね。
『利益至上主義。投資家。従業員。経営者』
そういうビジネスの構成要素を
俯瞰して見れるようになるかもしれません。
でも、決して内容は難易度の高いものではありません。中学生から大人まで、楽しめるはずです。予備知識は不要です。
この作品を、中学生にレポートしてもらいたいですね。ブラックカンパニーがわるいのか、それとも、そんな『ブラックカンパニーに勤めている雇用者がわるいのか。それとも両方なのか。』どういう感想の結論が出てくるのか気になります。
ブラックとは何か?そういう疑問の解が見つかるかもしれません。『読み切って、それで終わり。』
そういうあまり日常に役に立ちそうにないものではなく、読者に問題提起させる小説です。
これから、カンパニーに勤める就活生やベテランのサラリーマン。
ブラックカンパニーに、興味のある方は是非本屋で手にとって見て下さい。